2009年(平成21年)4月26日(日曜日)高知新聞掲載分

「米粉」用米で新ビジネス

JA土佐れいほく

65種類のパン 製造・販売

みどりの広場TOPへ

   昼夜の寒暖差が大きく、米作りに適した環境にある嶺北地区。おいしい棚田米の産地としても知られている。米の消費が減少し減反規制が進む中、「JA土佐れいほく」(土佐郡土佐町土居)では新たに減反規制外となる「米粉」用米の生産・消費の拡大に取り組んでいる。このほど、米粉の製粉プラントが完成し、稼働を開始。新しいビジネスに乗り出した元気なJA土佐れいほくを取材した。
   
  

地域食材にこだわり
   四月四日、土佐郡土佐町田井にあるJA土佐れいほくの直販所「八菜館」内に、地元の米粉を使ったパンを製造・販売する「米米ハート」がオープンした。
 朝から大勢の人が訪れ、焼き上がるそばから売り切れるほどの盛況ぶり。代表を務める真辺由香さん(47)は、JA土佐れいほく女性部の一員で、平成十四年にこの地域に古くからあったパン屋さんを引き継ぎ、手作りパンのお店を営んでいた。
 米粉プラント建設の話を聞いて、「米米ハート」出店の話が浮上し、「やっと地元の米粉でおいしいパンを作れるようになる」と意気込んだ。
 現在、自分の店を一時休業し、メンバー四人とともに、地元で生産していないソーセージなど一部を除いて、米粉をはじめ野菜、卵、牛乳など地元産の食材にこだわり、約六十五種類の米粉パンを作っている。
 ショートケーキやロールケーキもあり、イチゴやリンゴ、ユズ、ブルーベリーなどのフルーツも地元産というこだわりようで、ジャム、地元の小豆を使ったあんこもすべて手作りだ。
 数年前から米粉を使ったパンに興味を持ち、作り始めた真辺さん。米粉は小麦粉に比べてパサつきやすく、パンにして時間がたつと硬くなりやすいが、水の加え方やこね方によってその欠点をカバーできることが分かってきた。
 それに加え、粉のひき方が重要であることも知った。全国でも米粉の製粉ができる工場は限られており、新潟に米を送ってひいてもらっていた真辺さんは、同JAが米の製粉プラントを建設するにあたり、「米粉の品質に関して高い水準を保つ」ようアドバイスした。
 ただ粉にするのではなく、質のいい米粉を生産すること。それが米粉ビジネスの成功の鍵だと強く進言した。製粉プラントの完成後、嶺北産の米粉を使って作ったパンは真辺さんの思い通りの味。ふんわりとキメが細かく、モチモチとした食感は米粉独特のおいしさがある。



                                  

米粉パンを作る「米米ハート」スタッフ(土佐町田井)

次のページへ

1 / 2